「物語る私たち」

「物語の渦中にいる時はまだ物語の体をなさず、ただの混乱だ。
あとになり、やっと物語と呼べるようになる。
自分に、あるいは誰かに語っている時に」

マーガレット・アトウッドの小説『またの名をグレイス』の引用から始まる冒頭のシーン。

アップリンクの見逃した映画特集2014で「物語る私たち」を観ました。

一年のしめくくりに観られて本当に良かった!
知子の今年のベスト1映画です。

もういない母親を中心とした家族の物語で、
カナダの女優サラ・ポーリーが、監督した、
11歳の時に亡くなった
ダイアンという女優であるお母さんのことを
調べていく映画。
家族や関係者にインタビューしていくドキュメンタリーです。

5人兄弟の一番末っ子のサラだけ
子供の頃赤毛で、お父さんに似ていないと家族から冗談で言われていて、
本当のお父さんを探していきます。

母親のダイアンは元気ではつらつとしたエネルギーたっぷりで
情熱的な女性で、
サラ・ポーリーのお父さんと結婚する前に、
医者と結婚していて、
二人の子供がいたが、
サラポーリーのお父さんマイケル(俳優)と出会い、
家族を捨てて再婚する。

(ダイアンは、浮気により、カナダで初めて離婚裁判で子供の養育権を失った人)

サラがインタビューしていくうちに、
母親が夫以外と恋愛関係にあったと言われ、
サラポーリーは本当のお父さん候補の人に会いにいき、
インタビューする。

そして自分の本当の父親がわかり、真実を知って、
それを育てのお父さん(マイケル)に言うというお話。

サラのお姉さんが、最後に
「ママはずっと愛を求めてた気がしたから
本当にうれしくて
愛を見つけ愛されたのだから」

っていうんだけど、肯定して受け止める、愛する力のある人たちがすごい。
形によって愛が育つことはない。
愛するって苦しい、自分との戦い。

今年は角田家もひいおじいちゃんの画家、中尾義隆展があり、
母はサラポーリーみたいに、家族や関係者にインタビューしたり、
資料を研究して、もういない中尾義隆について、調べていった。

そしたらいろんな物語があって、
うれしい気持ちもかなしい気持ちも一気にいろんなことが
湧いてきた一年だった。
この映画のように一族のとても個人的な物語。

毎日必死に生きていくだけで、どこに行き着くのか、なにも道もないけど、
時間が経って、ふりかえるといつのまにか道が出来ていて、
いままできた道を誰かに伝えようとすると、ストーリーがあらわれる。

私も愛するひとになりたい。


Profile

角田知子 Tomoko Tsunoda
ジャイロトニック認定トレーナー/ジャイロキネシストレーナー
ジャイロトニックと出会い、その動きの美しさ、素晴らしさにはまり、トレーナーの道へ。身体の内側を見つめ、身体の感覚をよみがえらせることの重要性を感じ、素晴らしいGYROのエクササイズを多くの人に伝えたい。

2015年1月

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